よく聞く「筋膜」についてご説明します

筋膜とは筋肉を包んでいる膜の事で、筋膜は全身を包んで繋がっています。筋膜は層になって重なっておりその層の間にはヒアルロン酸という物質が存在します。このヒアルロン酸が潤滑油の様な役割をしてくれるので、重なっている層はそれぞれ引っかかる事なくスムーズに滑る事ができます。

この重なっている膜それぞれがスムーズに「滑る」状態が筋膜の良い状態です。

しかしその筋膜は大きな怪我、骨折、手術やその後の固定、ある特定の部位や筋肉の使いすぎ、逆にデスクワークによる不動などが原因となり、筋膜と筋膜の間にあるヒアルロン酸が水のりの様なベトベトな状態へと変わってしまいます。筋膜同士がスムーズに「滑らない」悪い状態になります。

筋膜は痛みを敏感に感じ取る組織で、筋膜には痛みを感じ取るセンサーが豊富に存在します。その数は筋肉の約10倍も存在すると言われています。

その為筋膜が過剰に擦れたり引っ張られたりする事で痛みのセンサーが過剰に反応してしまい、その結果痛みや痺れを感じるということになります。

体で感じる痛みや痺れの原因の多くはこの筋膜にあると研究で明らかになっています。

なので筋膜調整により筋膜が再び正常に滑るようになる事で、痺れや痛みの改善が期待できるのです。

また筋膜には関節の動きを感知するセンサーや筋肉を正常に働かせるセンサーも存在する為、筋膜の滑りが正常になり良い状態になると、痛みや痺れの改善だけでなく、力が入りやすくなったり、バランスがよくなったり、姿勢の改善、可動域の向上などの効果も期待できます。